今回はビジュアルスノウ(視界砂嵐症候群)と失明の関係性について、下記の方々の意見をとりまとめました。
- 日本でビジュアルスノウの診察を行ってきた医師
- 海外研究者
下記のような方は、ぜひ最後までご覧ください。
ビジュアルスノウは失明につながるのか?
当障害を患っている方々を長年診察してきた、井上眼科病院名誉院長の若倉雅登先生によると、これまでに失明にまで至った患者さんはいないとのことです。
長年診察してきた最初の患者を含めて、失明の恐怖はまずないと考えられることは、お知らせしておきます。
引用元:目の前に「ノイズ」が降り注ぐ…視力検査では分からない「小雪症候群」 | 心療眼科医・若倉雅登のひとりごと
モナシュ大学の眼球神経(眼球運動)研究室長および教授であるOwen White氏も動画にて同様の発言をしています。
「visual snow syndromeを患っている人が失明するかどうか?」との質問にお答えします。
先に結論を述べると、私の考えでは、visual snow syndromeで失明することはありません。
visual snow syndromeは「病気」というよりもむしろ「障害」です。言い換えれば、進行性ではない「機能の異常」があるということです。
当障害により失明した患者さんを、私はこれまでまだ見たことがありません。
なお、当障害が失明に繋がらない場合でも、他の原因による失明は防げません。
コロラド大学神経学&眼科学教授のVictoria Pelak氏も「失明が確認されたとの報告は一切入っていない」と主張しています。
現時点(2020/12/17時点)でこれまでに失明が確認されたとの報告は一切ありません。そして「visual snow syndromeが失明するのか?」というすべての質問に対する答えは、「NO」です。
ペンシルベニア大学の神経学および眼科学の教授であるGrantLiu氏も失明にはつながらないことを他の医師との対談中に暗に述べています。
“In my experience, patients don’t find it disabling, but they do find it annoying,” he said. “They can read, drive a car, watch television. They can see right through the phenomenon. I think a lot of patients have this and are just reassured to know they aren’t imagining it and they aren’t going to go blind.”
「私の経験では、患者は症状により生活できなくなることはありませんが、強い不快感を覚えているものです」と彼は言いました。 「彼らは読書をしたり、車を運転したり、テレビを見たりすることができます。症状を通してではありますが、見ることができるのです。多くの患者が片頭痛を持っているはずです。またそれらの症状が気のせいではなく、盲目になることはないことを知って安心しているでしょう。
引用元:Visual Snow Is a Real Neurological Phenomenon Distinct from… : Neurology Today
まとめ
これらを踏まえると「ビジュアルスノウでの失明の心配はない」と言えるでしょう。