ビジュアルスノウ症候群(視界砂嵐症候群)を発症して以来、胃腸の不調を抱えている方がいらっしゃるかもしれません。実はビジュアルスノウ症候群は胃腸の不調とも関連があることが指摘されています。
今回はスイスのベルン大学 神経学者 Dr. Christoph SchankinがYoutubeチャンネル『Visual Snow Initiative』の動画内にて述べた意見をご紹介します。
ビジュアルスノウ症候群(視界砂嵐症候群)と胃腸の不調
一部のビジュアルスノウ症候群(VSS)の患者さんは、過敏性腸症候群のような胃腸の問題も抱えています。
それが腸内細菌叢(腸内さいきんそう:腸内の多種多様な常在菌)の問題であるのかは未だわかっていません。
まだそのことについての研究はしていませんが、それについての研究をするというのは良いアイデアでしょう。
VSSは単に視覚症状だけでなく、その他の症状も引き起こす病気です。
たとえば視覚情報の取捨選択機能に問題がある場合に、正常な胃腸情報の取捨選択機能にも問題を抱えている可能性があります。
しかしそれは胃腸の内部に問題があるわけではありません。脳が胃腸から情報を受信したとしても、その情報が脳にとって役立たないことに問題があるのでしょう。
それが胃腸の不調を引き起こすことがあるのではないでしょうか。(終わり)
備考
・情報の取捨選択とは?
ヒトや動物は、目に入ってくる光の信号をもとに、どこに何があるのか、刻々と変化する周りの環境の多くを把握しています。そうした溢れるような視覚情報の渦から必要な情報を取捨選択して、脳は整合性のあるイメージを作り出しています。
引用元:目から入ってくる溢れるような視覚情報を “くっきり”させて脳に伝える仕組みの一端を解明 生理学研究所