ビジュアルスノウ症候群(視界砂嵐症候群)を患っている方の中で、「体のチクチク・しびれ」「耳鳴り」といった感覚でお悩みの方はいませんか?今回はモナシュ大学 眼球神経 研究室長がYoutubeチャンネル『Visual Snow Initiative』の動画内にて述べた意見をご紹介します。
ビジュアルスノウ症候群(視界砂嵐症候群)を患っている人々は、日常的にさまざまな種類の感覚症状も経験しています。それらはビジュアルスノウの診断基準には含まれていません。しかし、(ビジュアルスノウの主症状以外にも)さまざまな他の奇妙な感覚を、多くの患者さんは体験しています。
例えば、痛み・かゆみ・ちくちくとした感覚などです。したがって私達は¹感覚誤認症候群について研究しています。患者さんが経験しているそういった感覚は、²中枢神経系が巻き込まれた症状であり、(幻視・幻聴・幻触・幻臭)などといった幻覚ではありません。
受け取っている感覚情報に対して過敏になってしまっているのです。またそれ以外にも、(詳細はいまだ不明ですが)他の何かが影響をしているのでしょう。
これらを踏まえると、患者さんがこの一連の奇妙ともいえる感覚の変化を経験していることは、特に驚くようなことではありません。(終わり)
・感覚誤認症候群( かんかくごにんしょうこうぐん:sensory misperception syndrome)とは?
この名前は、ビジュアルスノウ特有の症状に名付けられたものです。あくまでもビジュアルスノウ特有の症状ではありますが、近い症状で日本で知られているものに「感覚障害」というものがあります。感覚に起きている異常についての参考材料にはなりますので、是非参考までにこちらをご覧ください。
・中枢神経とは?
脳と脊髄(せきずい)にまたがる、多数の神経細胞のことです。体中に張り巡らされた神経(末梢神経:まっしょうしんけい)から情報を受け取り、感覚、運動、意思、情緒、反射、呼吸などを、コントロールしています。
イメ―ジ画像はこちらからご確認ください。
・モナシュ大学とは?
世界の名門大学の一つです。大学の規模に問わず、研究をしてくださることは非常に有難いことです。しかし規模の大きな大学で研究が進んでいるという事実により、より希望を持てるのではないでしょうか。